住宅購入者にとってメリットの大きい住宅性能評価とBELSですが、補助金は利用できるのか、他にどのようなメリットがあるのか等の疑問もあると思いますので、今回は、住宅性能評価とBELSの違いを解説していきます。
住宅性能評価とBELSの違い
住宅性能表示制度は住宅の性能を10分野(内4分野が必須)について評価・表示するものですが、BELSは非住宅を含む建築物の省エネルギー性能のみを評価・表示する制度となっております。
また住宅性能表示制度には、設計段階の評価(設計住宅性能評価)と建設段階の評価(建設住宅性能評価)があるのに対して、BELSは設計段階の評価のみです。
住宅性能評価とは
住宅性能評価制度とは、第三者の専門機関が住宅の性能を評価し、等級で表示する制度のことです。
新築住宅の場合、住宅性能評価には以下の10分野があります。 (1) ~ (5)は必須項目で、そのほかは任意となります。
中古住宅の場合は、 (8)を除く9分野です。
(1)構造の安定
倒壊のしにくさ、損傷のしにくさを評価します。強風や積雪への強さについての評価もあります。
取得できる等級:耐震等級(最高等級3)
(2) 火災時の安全
避難しやすく、燃え広がりにくい構造になっているか、隣で火災が起きたときに延焼しにくいかを評価します。
取得できる等級:耐火等級(最高等級3または4)
(3) 劣化の軽減
構造躯体の耐久性能などを評価します。経年劣化によって発生する土台や柱の劣化を軽減する対策をされているかを評価します。
取得できる等級:劣化対策等級(最高等級3)
(4)維持管理・更新への配慮
水道やガスの配管の点検や交換が容易にできるかどうかを評価します。マンションの場合は、将来の間取り変更のために天井高なども評価対象となります。
維持管理対策等級(最高等級3)
(5)温熱環境
壁や窓の断熱性、設備のエネルギー消費量を評価します。
取得できる等級:断熱等性能等級(最高等級7)、一次エネルギー消費量対策等級(最高等級6)
(6)空気環境 シックハウス対策に関する項目です。ホルムアルデヒド等の化学物質が含まれている建材をどの程度使用しているか、換気設備はどの程度使用しているのかを評価します。
取得できる等級:ホルムアルデヒド発散等級(最高等級3)
(7)光・視環境
東西南北、および上の5つの方向に、どのくらいの面積の窓が設けられているのかを評価します。
取得できる等級:単純開口率、方位別開口比
(8)音環境 マンションで、上下左右の住戸への音の伝わり方を評価します。
取得できる等級:重量床衝撃音対策等級(最高等級5)
(9)高齢者等への配慮
部屋の中の段差をなくす、階段の勾配を緩やかにするなど、バリアフリー化に対応しているかを評価します。
取得できる等級:高齢者等配慮対策等級(最高等級5)
(10)防犯
窓やドアに雨、シャッター、防犯性の高い部品が設置されているか、屋外から侵入しにくくないかなどを評価します。
取得できる等級:開口部の侵入防止対策
住宅性能評価のメリット
物件が高値で売却できる
住宅性能表示制度は、第三者機関による評価を受けることができるため信頼性が高く、住宅の性能が等級で表されていますので、売却する際の性能証明になり物件の価値が上がります。
地震保険料が割引になる
住宅性能評価制度において、耐震等級2の場合は地震保険料の30%割引、耐震等級3の場合は50%割引を受けることができます。
住宅購入後にトラブルが起きても安心
住宅性能評価を取得していれば、住宅購入後にトラブルが生じた場合、国が指定する住宅紛争処理機関に当事者間の紛争処理を申請できます。 紛争処理の手数料は1件あたり1万円です。
BELS (ベルス)とは
BELSとは、建築物省エネルギー性能表示制度のことで、新築・既存の建築物の省エネ性能について、第三者機関が評価・認定する制度のことです。
BELSでは、建物の省エネ性能が5段階で評価され、結果が★で表示されますが、★5つが最高ランクです。この星の数はBEI値(省エネルギー性能指標)によって以下のように区分されています。
- ★5つ:BEI ≦ 0.80
- ★4つ:0.80 < BEI ≦ 0.85
- ★3つ:0.85 < BEI ≦ 0.90
- ★2つ:0.90 < BEI ≦ 1.00
- ★1つ:1.00 < BEI
BEI値は「設計一次エネルギー消費量 ÷ 基準一次エネルギー消費量」で求められます。 基準一次エネルギー消費量は地域や建物用途、室使用条件などによって定められたものです。 設計一次エネルギー消費量は、実際に建てる建物の大きさや使う設備などに応じて算出されます。
BELSを取得した建築物には、上図のようなBELS評価書が発行され、希望すればプレートやシールの発行も可能です。
そしてBELSプレートには、下記の性能が記載されています。
①削減率の値(BEI値)に応じた★マーク(5段階で表示されます)
②基準一次エネルギー消費量に対する削減率
③省エネ基準・誘導基準それぞれに対する建物のレベル
④一次エネルギー消費量基準への適合可否 ⑤外皮基準値および適合可否
BELSのメリット
ZEH補助金の申請に活用できる
ZEHを推進するための補助金制度の一つに「ZEH支援事業」がありますが、補助金の交付にあたり下記の要件があるため、申請の際にBELS評価書を活用することができます。
本事業では、申請する住宅について、建築物省エネ法の第7条に基づく省エネルギー性能表示(BELS等、第三者認証を受けているものに限る)にて、「ZEH」であることを示す証書を原則として本年度(1年目)の完了実績報告前に取得し、その写しを本年度(1年目)の完了実績報告時に提出できることが交付要件の一つになっています。
またZEH支援事業は、2022年度の受付は終了してしまいましたが、経済産業省・環境省・国土交通省連携で予算6,550百万円で2023年度も継続される予定です。
ZEH支援事業について詳細は下記の環境省のサイトをご確認ください⇩⇩
000097284.pdf (env.go.jp)
物件が高値で売却できる
BELSは、建物の省エネ性能が1~5までの5段階で表示されます。
またBELS認定を取得することで、第三者機関による評価を受けることができるため信頼性が高く、売却する際の性能証明になり物件の価値が上がります。 すぐに得られるメリットではありませんが、長期的に考えればメリットも大きいため、住宅購入者がBELS認定を取得しておこうと思える要素ではないでしょうか。
(株)Joh AbroadのBELS・設計性能評価等の申請サポート事業
このようにBELSと住宅性能評価はメリット等に違いがあります。
物件の価値が上がるという点では同じですが、BELSは補助金の申請に活用でき、住宅性能評価は地震保険料の割引や紛争処理の申請ができるというメリットがあるのです。
弊社のベトナムCADセンターでは、2005年に19歳で来日してから秋田大学で建設を学び、日本の企業に就職するという17年間の建設業界のキャリアがあるマネージャーを筆頭に、日本の建設会社で4~12年間エンジニアや現場監督としてキャリアのあるメンバー達が日々、図面作成業務を行っております。
長期優良住宅の申請を担当するメンバー達は日本の住宅会社から年間1,000件の構造計算を行っており、日本語での会話は勿論、漢字を使用したメールの送受信も問題ありません。
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