今回は住宅ローン控除について解説していきます。
2022年の税制改正により、住宅ローン控除の内容にも変更がありましたが、より多くの住宅ローン控除を受ける方法とは?
住宅ローン控除額を増やすことで住宅購入のハードルが下がりますので、成約率向上のためにも住宅会社は住宅購入検討者に住宅ローン控除額を増やす方法を提案していきたいところです。
2025年以降の住宅ローン控除額は?
税制改正前の住宅ローン控除の内容は、控除率1%で対象となる借入額が最大4,000万円、住宅ローン控除額は基本的に毎年40万円が上限でした。
しかし2022年の税制改正により、2024年~2025年末までに新築住宅に入居すると一般住宅では住宅ローン控除が適用されなくなったのです。
よって、住宅ローン控除を適用して住宅購入のハードルを下げるためにも長期優良住宅やZEHの取得申請が住宅会社では必要になってきます。
2024年~2025年末までに長期優良住宅の認定を受けた新築住宅に入居した場合の合計控除額を見ていきましょう。
長期優良住宅の借入限度額は4,500万円ですが、仮に借入限度額で住宅ローンを組んで13年間、毎年100万円ずつ返済していった場合の合計控除額は354.9万円です。
下表は住宅の種類別の住宅ローン控除内容です。
「2024年~2025年末までに」入居した場合
住宅の種類 | 借入限度額 | 控除率 | 控除期間 | 最大控除額(年間) |
---|---|---|---|---|
長期優良住宅 低炭素住宅 | 4,500万円 | 0.7% | 13年 | 31.5万円 |
ZEH水準 省エネ住宅 | 3,500万円 | 24.5万円 | ||
省エネ基準 適合住宅 | 3,000万円 | 21万円 | ||
その他の住宅 | 0円※ | 10年 | 0円 |
※2023年までに新築の建築確認がされていた場合は2,000万円
長期優良住宅等の認定を取得すると補助金申請可
子育てエコホーム支援事業
こどもエコすまい支援事業は2023年9月28日をもって、交付申請の受付を終了しましたが、2024年度の補助金として国土交通省から新しく発表されたのが「子育てエコホーム支援事業」です。
名称と対象に変更はありますが、2024年も補助金事業は継続されます。 本事業は、子育て世帯・若者夫婦世帯による高い省エネ性能を有する新築住宅(長期優良住宅、ZEH住宅)の取得を支援するもので、令和5年度補正予算は2,100億円です。
子育て世帯・若者夫婦世帯が対象であることは「こどもエコすまい支援事業」と同様ですが、対象の住宅は長期優良住宅とZEH住宅のみとなっております。
※子育て世帯とは18歳未満の子を有する世帯、若者夫婦世帯とは夫婦のいずれかが39歳以下の世帯を指す。
補助金額につきましては、長期優良住宅認定の場合は100万円/戸、ZEH住宅の場合は80万円/戸の補助金が交付されます。
また、本事業は令和6年1月中旬より事業者登録の受付が開始される予定で、「こどもエコすまい支援事業を含む住宅省エネ2023キャンペーン」の登録事業者は、通常よりも簡易に登録が可能です。
本事業は、令和5年11月2日以降に基礎工事より後の工程の工事に着手するものを対象としますので、現時点で着工していない物件で、こどもエコすまい支援事業の受付が終了したため長期優良住宅認定かZEH認定を取得していない場合は、補助金事業が利用できますので認定取得をご検討ください。
申請対象と補助金額 | |
申請対象 | ①子育て世帯or若者夫婦世帯 |
補助金額 | ・長期優良住宅:100万円/戸 ・ZEH住宅:80万円 |
※補助金額に関して、以下の①かつ②に該当する区域に立地している住宅は原則半額となります。
①市街化調整区域
② 土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域に限る)
注文住宅の新築で子育てエコホーム支援事業の交付申請を行う際には、下記の書類が必要です。
①本補助金の利用について住宅取得者が同意する共同事業実施規約(指定の書式)
②工事請負契約書の写し
③建築基準法に基づく「確認済証」の写し
④建築士が発行する出来高確認書(指定の様式。工事写真を含む)
⑤住宅取得者の本人確認および家族構成を確認する書類(住民票(世帯票)の写し等)
⑥本事業の対象であることを証明する住宅証明書等の写し
下記の書類により、子育てエコホーム支援事業の申請対象であることを証明することが可能です。
①長期優良住宅建築等計画認定通知書
②低炭素建築物新築等計画認定通知書
③性能向上計画認定通知書
④BELS 評価書(ZEH マーク又は ZEH-M マークが表記されたもの)
⑤設計住宅性能評価書(断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6を満たすもの)
⑥建設住宅性能評価書(断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6を満たすもの)
⑦フラット35S適合証明書及び竣工現場検査申請書・適合証明申請書(すべての面)
⑧フラット35S設計検査に関する通知書及び設計検査申請書(すべての面)
下記、質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援の手続きの流れとなります。
引用:質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援(仮称)の概要【国土交通省】
ZEH支援事業(ZEH)
ZEH支援事業(ZEH)で対象となる住宅は、ZEH、NearlyZEH、ZEHOrientedです。
ZEH支援事業では、20%以上の一次エネルギー消費量削減が要件となっています。
この他の要件としては、ZEH住宅の定義を満たしていることや、登録済のZEHビルダー・ZEHプランナーが建築や設計、販売している住居であることが挙げられます。
ZEH支援事業でもらえる補助金は、1戸あたり55万円です。 さらに、蓄電システムの導入で2万円/kwh、補助対象経費の1/3または20万円のいずれか低いほうが申請時に加算されます。
ZEH支援事業(ZEH+)
ZEH+とは、再生可能エネルギーの自家消費拡大をZEHよりさらに上乗せした事業で、対象となる住宅は、ZEH+、NearlyZEH+です。
ZEH+では、ZEH支援事業の要件に加え、下記3つの条件のうち2つを満たす必要があります。
ZEH+の追加要件(下記のうち2つを満たす)
① さらなる高断熱化
② 高度エネルギーマネジメント
③ 電気自動車(PHV車)の充電設備
ZEH+の補助金額は、1戸当たり100万円です。 さらに、追加補助額として以下の内容が挙げられています。
追加補助額
・蓄電システム:2万円/kWh、補助対象経費の1/3または20万円のいずれか低いほう
・直交集成板:1戸あたり90万円
・地中熱ヒートポンプシステム:1戸あたり90万円
・PVTシステム(液体型):65万円または80万円
・PVTシステム(空気型):90万円
・液体集熱式太陽熱利用温水システム:12万円または15万円
次世代ZEH+(注文住宅)
次世代ZEH+(注文住宅)の概要はZEHが基本となっており、対象となるのは注文住宅のみです。
次世代ZEH+(注文住宅)の要件はZEH+の要件を満たし、以下の項目のうちいずれか1つ以上を導入する必要があります。
追加要件
・蓄電システム
・V2H充電設備(充放電設備)
・燃料電池 ・太陽熱利用温水システム
・太陽光発電システム10kW以上
次世代ZEH+の補助金額は、1戸あたり100万円です。さらに、以下の設備導入で補助金が増額されます。
追加補助額
・蓄電システム:2万円/kWh、補助対象経費の1/3または20万円のいずれか低いほう
・燃料電池:1台あたり2万円
・V2H充電設備(充放電設備):補助対象経費の1/2または75万円のいずれか低いほう
・太陽熱利用温水システム(液体式):1戸あたり17万円
・太陽熱利用温水システム(空気式):1戸あたり60万円
次世代HEMS実証事業
「ZEH」という文言が含まれていない次世代HEMS実証事業ですが、ZEH+の概要が基本となっており、さらに要件を加えたものです。
対象となる住宅は「ZEH+」と「NearlyZEH+」で、次世代ZEH+と同様に、新たに戸建てを新築する場合(注文住宅)に申請できます。
次世代HEMS実証事業の要件は、ZEH+の基準を満たし、下記が必要になります。
追加要件
・蓄電システムまたはV2H充電設備のいずれかを導入
・AI、IoT技術などを行う仕組みを備える
次世代HEMS実証事業の補助金額は、1戸あたり112万円です。 さらに、以下の設備を導入すれば、追加補助額を受け取ることができます。
追加補助額
・蓄電システム:2万円/Kwh、補助対象経費の1/3または20万円のいずれか低いほう
・燃料電池:1台あたり2万円
・V2H充電設備(充放電設備):補助対象経費の1/2または75万円のいずれか低いほう
・太陽熱利用温水システム(液体式):1戸あたり17万円
・太陽熱利用温水システム(空気式):1戸あたり60万円
外注相場より安いJoh Abroadの住宅申請サポート
弊社(株式会社Joh Abroad)はベトナムにCADセンターを設立し、図面の作成業務だけでなく、費用相場の半額程度で長期優良住宅等の申請サポートもさせていただいております。
弊社のベトナムCADセンターには、日本の建設会社で4~12年間エンジニアや現場監督としてキャリアのあるメンバー達が在籍しておりますので、日本語での会話は勿論、ビジネスレベルでメールのやりとりが可能です。
子育てエコホーム支援事業を利用するには、長期優良住宅かZEHの申請をしなければなりませんが、人手不足で手が回らず着工までのリードタイムが延びるなど、申請業務により業務効率が悪化する住宅会社様も見受けられます。
そのような際には、業務効率改善の手段として外注をご検討ください。構造計算や省エネ計算含めて長期優良住宅などの申請を代行させていただきます。
実際に日本の住宅会社様から申請業務の代行依頼を受けており、実績も多数ございますのでご安心ください。
住宅の申請業務に時間を取られて、従業員のメイン業務となる設計などの作業工数が足りなくなることによる労働生産性の悪化を防ぎたいという住宅会社様には、弊社サービスの利用をご検討いただければ幸いです。
(株)Joh Abroadの申請サポート料金
項目 | 備考 | 作業内容 | 金額 | 納期 |
---|---|---|---|---|
設計性能評価サポート | 壁量計算 | ・壁量計算 ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 120,000円~ | 7営業日 |
構造計算2階 | ・構造計算(許容応力度計算) ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 175,000円~ | 12営業日 | |
構造計算3階 | 195,000円~ | 12営業日 | ||
申請代行のみ | 申請代行 | 50,000円~ | 5営業日 | |
長期優良住宅申請サポート | 壁量計算 | ・壁量計算 ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 120,000円~ | 7営業日 |
構造計算 2階 | ・構造計算(許容応力度計算) ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー計算 ・申請代行 | 175,000円~ | 12営業日 | |
構造計算 3階 | 195,000円~ | 12営業日 | ||
申請代行のみ | 申請代行 | 45,000円~ | 5営業日 | |
低炭素住宅、BELS、ZEH各種申請サポート | ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 58,000円~ | 5営業日 | |
申請代行 | 35,000円~ | 3営業日 | ||
外皮計算 | 外皮計算 | 15,000円~ | 3営業日 | |
一次エネルギー計算 | 一次エネルギー消費量計算 | 15,000円~ | 3営業日 | |
壁量計算 | 基礎伏図・基礎断面セット | 55,000円~ | 5営業日 | |
許容応力度計算・構造図 | 2階 | ・構造計算 ・構造図 | 120,000円~ | 10営業日 |
3階 | 150,000円~ | 10営業日 | ||
フラット35申請サポート | 2階 | 申請代行 | 10,000円~ | 3営業日 |
3階 | 15,000円~ | 3営業日 | ||
申請図面作成 | 2階 | ※間崩れ・北側斜線1.1倍、準防火1.2倍、事務所・店舗1.3倍 | 58,000円~ | 3営業日 |
申請図面作成 | 3階 | 75,000円~ | 4営業日 |
(株)Joh Abroadでは、建設・住宅業界のYouTube・Instagramによる集客支援(ホームページを検索結果の1ページ目に表示させる)やベトナム人人材(外国人技能実習生、特定技能、エンジニア)の紹介、ベトナム人の免許取得支援、ベトナムCADセンターでのCAD図面作成代行サービス、外国人労働者の脱退一時金申請代行(納付した年金の返還請求)を行っております。
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