今回は東京ゼロエミ住宅とZEH併用可否についてご紹介します。
住宅の補助金制度には色々な種類がありますが、より多くの補助金を貰うために併用可能なものは併用したいというのが住宅購入を検討している方々の考えだと思います。
また住宅会社にとっても、住宅購入検討者に複数の補助金制度の利用を提案可能であれば成約率の向上も見込めるのではないでしょうか。
東京ゼロエミ住宅とZEH補助金は併用できる?
結論、東京ゼロエミ住宅とZEH補助金は併用できません。
東京ゼロエミ住宅と併用可能な補助金は、下表の5つとなっております。
なお、地方公共団体が独自に交付する補助金制度は、下表に記載されていないものでも併用できる場合があります。
東京ゼロエミ住宅の認証を受けることができるのは都内の新築住宅に限るため、利用できる方は限られますが、他の補助金制度と併用することができれば住宅購入者にとって大きなメリットとなります。
補助金制度 | 併用可否 |
---|---|
子育てエコホーム支援事業 | 〇 |
地域型住宅グリーン化事業 | 〇 |
子育て支援型共同住宅推進事業 | 〇 |
こどもみらい住宅支援事業 | 〇 |
こどもエコすまい支援事業 | 〇 |
東京こどもすくすく住宅供給促進事業(条件あり) | 〇 |
戸建住宅ZEH化支援事業 | × |
次世代ZEH+実証事業 | × |
集合住宅のCO2化促進事業(ZEH-M) | × |
LCCM住宅整備推進事業 | × |
給湯省エネ2024事業 | × |
東京ゼロエミポイント(エアコン、給湯器及びLEDの買い換え) | × |
その他、東京都環境公社が実施する助成事業 | × |
東京ゼロエミ住宅の助成制度の認定条件
助成金の交付対象となる住宅は以下の要件を満たすものです。
①都内の新築住宅(戸建住宅・集合住宅等) |
②床面積の合計が 2,000平方メートル未満の住宅 |
③東京ゼロエミ住宅の認証を受けた住宅 |
また助成対象者は、新築住宅の建築主(個人・事業者)、太陽光発電設備・蓄電池及びV2Hのリース事業者。受付期間は令和5年4月3日から令和6年3月29日までとなっております。
東京ゼロエミ住宅の性能規定の基準
東京ゼロエミ住宅の認証を受けるには、以下の必ず適合すべき仕様に適合している必要があります。
適用すべき仕様は大きく「開口部の断熱性能」「設備の省エネルギー性能」「太陽光発電システム」に分けられており、太陽光発電システム以外は部位ごとに基準が設定されています。
開口部の断熱性能
窓:熱貫流率2.33W/平方メートル・K以下(アルミ樹脂複合サッシ+Low-E複層ガラス等)
ドア:熱貫流率※1 3.49W/平方メートル・K以下(金属製熱遮断構造の枠+金属製フラッシュ構造の戸)
設備の省エネルギー性能
照明設備:全室LED(玄関、トイレ、洗面・脱衣所、廊下、階段及び階段のうち1箇所以上は人感センサー付)
暖・冷房設備:高効率エアコン設置(省エネラベル4★または5★。リビングなど主たる居室に必ず設置)
給湯設備:高効率給湯器(電気ヒートポンプ給湯器、潜熱回収型ガス給湯器など)
太陽光発電システム
設置義務はありませんが、可能な限り設置が望ましいとされています。
東京ゼロエミ住宅の助成制度の助成金額
東京ゼロエミ住宅は水準ごとに助成額と性能値が設定されています。
水準ごとの助成額
水準1 | 水準2 | 水準3 | |
---|---|---|---|
戸建て住宅 | 30万円/戸 | 50万円/戸 | 210万円/戸 |
集合住宅等 | 20万円/戸 | 40万円/戸 | 170万円/戸 |
水準ごとの性能値
水準1 | 水準2 | 水準3 | |
---|---|---|---|
外皮平均熱貫流率【W/m2K】 ()内は木造以外の住宅 | 0.70(0.70)以下 | 0.60(0.70)以下 | 0.46(0.60)以下 |
国が定める省エネルギー基準からの削減率 ()内は木造以外の住宅 | 30%(25%)以上 | 35%(30%)以上 | 40%(35%)以上 |
太陽光発電システムと蓄電池システム、V2H設置に対する追加補助
対象住宅に太陽光発電設備、蓄電池及び V2H を設置する場合は、これらの設置費に対して追加補助があります。
太陽光発電システム
太陽光発電システムは、発電電力とオール電化住宅か否かで金額が変わります。
発電電力 | 住宅種別 | 助成金額 | 上限額 | |
---|---|---|---|---|
太陽光発電設備 | 3.6kW以下 | オール電化住宅 | 13万円/kW | 39万円/棟 |
オール電化以外の住宅 | 12万円/kW | 36万円/棟 | ||
3.6kW超 50kW未満 | オール電化住宅 | 11万円/kW | (50kW以上は対象外) | |
オール電化以外の住宅 | 10万円/kW |
また、小型であるなどの東京の地域特性に対応した機能を有する製品(機能性PV)を設置すると、1kW あたり5万円(又は2万円)を加算。陸屋根形状のマンション等に架台を用いて設置する場合は、架台の設置経費を対象に、1kWあたり20万円を上限として加算されます。
蓄電池システム
蓄電池システムは、機器費などの1/3が助成されます。
対象機器 | 助成金額 | 上限額 | |
---|---|---|---|
蓄電池 | 蓄電池を単独設置する場合 | 機器費、材料費及び工事費の3/4 ※蓄電池システムの機器費が蓄電容量 1kWh当たり 20 万円以下であることが条件 | 15万円/kWh かつ 120万円/戸 |
4kW以下の太陽光発電設備とともに設置する場合 | |||
4kW超の太陽光発電設備とともに設置する場合 | 15万円/kWh かつ太陽光発電出力×30万円/戸 |
ただし、蓄電池の蓄電容量の合計が6.34kWh未満の場合は、19万円/kWhかつ95万円/戸が上限額です。
V2H
V2Hは、50万円を上限として、機器費等の1/2が助成されます。
電気自動車等を所有し、太陽光発電設備を設置している場合には、100万円を上限に10/10を助成するとなっております。
東京ゼロエミ住宅の助成額確定までの流れ
①交付申請
提出書類
①交付申請書
②東京ゼロエミ住宅設計確認書
③工事請負契約書又は事業計画書
③本人確認書類(建築主全員分)または実在証明書類
④交付要件等確認書兼誓約書(建築主全員分)
⑤手続代行に関する誓約書
⑥リース等事業者実在証明書
⑦交付用件等確認書兼誓約書(リース事業者)
⑤~⑦は該当者のみ提出する必要があります。
また、②は工事着工前に認証審査機関へ申請する必要があり、②の交付日から60日以内に交付申請を行わなければなりません。
②交付決定
公社から建築主へ交付決定通知書が送付されます。
③実績報告
提出書類
①実績報告書兼交付請求書
②東京ゼロエミ住宅認証書
③通帳またはキャッシュカードのコピー
④住宅供給事業者が第三者に販売する際に当該住宅が
本助成金の交付を受けた者であると提示する書面
⑤リース等契約書
⑥他の助成金に関する交付状況内訳書
④~⑥は該当者のみ提出が必要です。
また、太陽光発電システムと蓄電池システム、V2H設置に対する設置補助を受ける場合には、下記書類の提出が必要です。
◎機能性PV設置
・機能性PVの型番が確認できる書類
・機能性PVの発電出力および周辺機器の発電出力の内訳が
確認できる書類
◎集合住宅の陸屋根に架台設置
・太陽光発電システム費用内訳書
・架台の設置に係る費用が確認できる書類
・不動産登記簿謄本
◎蓄電池システム設置
・蓄電池システム費用内訳書
・蓄電池システムの設置に係る費用が確認できる書類
・蓄電池システムの設置が確認できる書類
◎V2H設置
・V2H費用内訳書
・V2Hの設置に係る費用が確認できる書類
・V2Hの設置が確認できる書類
・国その他の団体の補助金の確定通知等
・車検証(電気自動車等をV2Hと併せて導入する場合)
④助成金額の確定
公社が助成金確定通知書を送付後、助成金が振り込まれます。
弊社の住宅申請サポートについて
(株)Joh Abroadは、ベトナムの首都ハノイにCADセンターを設立しました。
弊社では、CAD図面作成だけでなく、構造計算の代行や長期優良住宅などの申請サポートを行っておりますが、外注相場よりも約30%以上は安くご提供可能です。
弊社のCADセンターのCADオペレーターは日本の大学で建設を学び、日本のゼネコンや住宅会社でエンジニアや現場監督として3年~5年間の実務経験があるメンバー達ですので、品質の高さは勿論、メールや打合せ時は日本語で問題なくやり取りが可能です。
海外企業に外注する場合、日本の建設会社で就業経験がなく日本語レベルも高くはない外国人に依頼するケースも多いため、依頼内容が正確に伝わらない・スムーズに依頼が進まない可能性も考えられます。しかし、弊社のCADオペレーターは日本の建設・住宅会社での就労経験があり、日本語力も高いため心配ございません。
東京ゼロエミ住宅と併用可能なこどもエコすまい支援事業などでは、長期優良住宅などの認定を取得する必要がありますが、申請業務に自社メンバーの工数を割きたくない、作業効率の悪化を防ぎたい住宅会社の方々は申請業務の外注をご検討いただければと思います。
弊社の住宅申請サポート料金
項目 | 備考 | 作業内容 | 金額 | 納期 |
---|---|---|---|---|
設計性能評価サポート | 壁量計算 | ・壁量計算 ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 120,000円~ | 7営業日 |
構造計算2階 | ・構造計算(許容応力度計算) ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 175,000円~ | 12営業日 | |
構造計算3階 | 195,000円~ | 12営業日 | ||
申請代行のみ | 申請代行 | 50,000円~ | 5営業日 | |
長期優良住宅申請サポート | 壁量計算 | ・壁量計算 ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 120,000円~ | 7営業日 |
構造計算 2階 | ・構造計算(許容応力度計算) ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー計算 ・申請代行 | 175,000円~ | 12営業日 | |
構造計算 3階 | 195,000円~ | 12営業日 | ||
申請代行のみ | 申請代行 | 45,000円~ | 5営業日 | |
低炭素住宅、BELS、ZEH各種申請サポート | ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 58,000円~ | 5営業日 | |
申請代行 | 35,000円~ | 3営業日 | ||
外皮計算 | 外皮計算 | 15,000円~ | 3営業日 | |
一次エネルギー計算 | 一次エネルギー消費量計算 | 15,000円~ | 3営業日 | |
壁量計算 | 基礎伏図・基礎断面セット | 55,000円~ | 5営業日 | |
許容応力度計算・構造図 | 2階 | ・構造計算 ・構造図 | 120,000円~ | 10営業日 |
3階 | 150,000円~ | 10営業日 | ||
フラット35申請サポート | 2階 | 申請代行 | 10,000円~ | 3営業日 |
3階 | 15,000円~ | 3営業日 | ||
申請図面作成 | 2階 | ※間崩れ・北側斜線1.1倍、準防火1.2倍、事務所・店舗1.3倍 | 58,000円~ | 3営業日 |
申請図面作成 | 3階 | 75,000円~ | 4営業日 |
⇩こどもエコすまい支援事業について⇩
【ZEH以外の申請方法 】こどもエコすまい支援事業の条件を見直し~対象や申請費用~
(株)Joh Abroadでは、建設・住宅業界に対してYouTube・InstagramなどよるWEB集客マーケティング支援やベトナム人の直接雇用支援(外国人技能実習生、特定技能、エンジニア)の紹介、ベトナム人の免許取得支援、ベトナムCADセンターでの外注委託(建築CAD図面作成代行サービス)を行っております。