2023年度のこどもエコすまい支援事業はあと少しで受付終了となりますが、2024年も継続される見込みです。
2023年8月24日に国土交通省から発表のあった2024年度「予算概算要求概要」を見ると、住宅関連では「ZEH・ZEBの普及や木材活用、ストックの省エネ化など住宅・建築物の省エネ対策の強化」に1,225億円を投じるとのことですので、未確定ではありますが、これがこどもエコすまい支援事業の予算となるのではないかを考えています。
こどもエコすまい支援事業の申請には太陽光発電設備の設置が必要になるケースが多いですが、設置せずに申請する方法もありますので、今回はその申請方法について解説していきます。
太陽光なしでこどもエコすまい支援事業を申請する方法
こどもエコすまい支援事業では、子育て世帯または若者夫婦世帯が、こどもエコすまい支援事業者と契約して高い省エネ性能(ZEHレベル)を有する住宅を新築する場合に1戸あたり100万円の補助があります。
以下に記載していますが、こどもエコすまい支援事業はフラット35S適合証明書やBELS評価書(ZEHマークまたはZEH-Mマークが表記されたもの)でも申請可能ですので、太陽光発電設備を設置せずとも申請可能です。
先ずフラット35S適合証明書について、フラット35S(ZEH)の申請には、基本的に原則としてBELS評価書の提出と太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入が必要ですが、ZEH Orientedに限り設計内容説明書、計算書等の提出も認められています。
BELS評価書についても、ZEH Orientedの基準を満たせばZEHマークが表記されます。
ZEH Oriented(ゼロ・エネルギー・ハウス指向型住宅)とは、ZEHの基準である断熱性・省エネ性能を満たしたうえで、太陽光発電や蓄電池などの発電施設がない住宅のことです。
ZEH基準は満たしているが、太陽光パネルを設置できないような都市部の敷地面積が狭い場所に建てる住宅が申請対象となります。
またZEH Orientedは、経済産業省で「ZEHを指向した先進的な住宅として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備えた住宅(都市部狭小地に建築された住宅に限る)」と定義されています。
条件
・北側斜線制限の対象となる用途地域である
・敷地面積が85平米未満(約25坪)
・ZEHの強化外皮基準を満たしている
・再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から 20%以上の一次エネルギー消費量削減
建築範囲
・都市部狭小地、もしくは多雪地域に建てられた住宅(平屋を除く)
こどもエコすまい支援事業の申請対象
①子育て世帯または若者夫婦世帯のいずれかである
・子育て世帯
申請時点において、2004年4月2日以降※に出生した子を有する世帯です。
※令和5年3月31日までに建築着工するものについては、2003年4月2日以降
つまり今年中に建築される方が本事業を利用するには、2003年4月2日以降のお誕生日のお子さんがいる必要があります。
・若者夫婦世帯とは
申請時点において夫婦であり、いずれかが1982年4月2日以降※に生まれた世帯です。
※令和5年3月31日までに建築着工するものについては、1981年4月2日以降
今年中に申請する場合には、夫婦のいずれかが1981年4月2日以降の誕生日である必要があります。
②こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約を締結し、住宅を新築する方
「こどもエコすまい支援事業者」は、建築主に代わり交付申請等の手続きを代行し、交付を受けた補助金を建築主に還元する者として、予め本事業に登録をした住宅事業者です。
①の条件を満たしていたとしていも、住宅の建築依頼先がこどもエコすまい支援事業者でなければ、本事業の申請はできませんのでご注意ください。
③所有者(建築主)自らが居住する
住民票における住所で所有者自らが居住していることを確認します。
④住戸の床面積が50㎡以上である
⑤土砂災害防止法に基づく、土砂災害特別警戒区域外に立地する
⑥都市再生特別措置法第88条第5項の規定により、当該住宅に係る届出をした者が同条第3項の規定による勧告に従わなかった旨の公表がされていないもの
⑦未完成または完成から1年以内であり、人の居住の用に供したことのないもの
完了検査済証の発出日で完成したことを確認します。
⑧証明書等により、高い省エネ性能(ZEHレベル)を有することが確認できる
下記の住宅証明書のいずれでも申請可能です。
こどもエコすまい支援事業を安く申請するのであれば、より高い住宅性能が求められる長期優良住宅や太陽光発電の設置義務があるZEHよりも設計住宅性能評価書・建設住宅性能評価書での申請がおすすめです。
①BELS評価書
(ZEHマークまたはZEH-Mマークが表記されたもの)
②設計住宅性能評価書または建設住宅性能評価書
(断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6を満たすもの)
③長期優良住宅建築等計画認定通知書
(長期使用構造である旨が記載された確認書でも可)
④低炭素建築物新築等計画認定通知書
(低炭素建築物新築等計画に係る技術的審査適合証でも可)
⑤性能向上計画認定通知書
(性能向上計画に係る技術的審査適合証でも可)
⑥フラット35S適合証明書および竣工現場検査申請書・適合証明申請書
(設計検査に関する通知書および設計検査申請書でも可)
⑦省エネ性能等を証明する書類発行受付書
(①②⑥のいずれかの証明書の発行依頼を行っており、交付申請時に証明書が提出できること)
⑨交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる
以下①②のいづれかの方法で確認します。
①基礎工事(杭基礎の場合は杭工事)の完了
②住戸あたりの補助額(100万円/戸)に総戸数を乗じた金額以上の出来高の工事完了
こどもエコすまい支援事業の申請フロー
こどもエコすまい支援事業は下記の流れで申請します。
1.住宅省エネポータルのアカウントを取得し、こどもエコすまい支援事業者に登録
2.住宅事業者と建築主で工事請負契約・共同事業実施規約を締結
3.建築着工
※建築着工後、予約申請(任意)が可能。
4.工事出来高確認書の作成
5.交付申請
6.交付決定
7.住宅事業者へ交付 / 建築主もしくは工事費への還元
8.住宅事業者が完了報告(新築住宅の引渡し、建築主の入居について)を行う。
住宅省エネポータルのアカウント取得はこちらから⇩
申請手続きの詳細【注文住宅の新築】|こどもエコすまい支援事業【公式】 (mlit.go.jp)
【2024年の補助金】こどもエコすまい支援事業の後継事業
こどもエコすまい支援事業は2023年9月28日をもって、交付申請の受付を終了しましたが、2024年度の補助金として国土交通省から新しく発表されたのが「子育てエコホーム支援事業」です。
名称と対象に多少の変更はありますが、2024年も補助金事業は継続されます。 この事業は、子育て世帯・若者夫婦世帯による高い省エネ性能を有する新築住宅(長期優良住宅、ZEH住宅)の取得を支援するもので、令和5年度補正予算は2,100億円です。
子育て世帯・若者夫婦世帯が対象であることは「こどもエコすまい支援事業」と同様ですが、対象の住宅は長期優良住宅とZEH住宅のみとなっております。 ※子育て世帯とは18歳未満の子を有する世帯、若者夫婦世帯とは夫婦のいずれかが39歳以下の世帯を指す。
補助金額につきましては、長期優良住宅認定の場合は100万円/戸、ZEH住宅の場合は80万円/戸の補助金が交付されます。
また、本事業は令和6年1月中旬より事業者登録の受付が開始される予定で、「こどもエコすまい支援事業を含む住宅省エネ2023キャンペーン」の登録事業者は、通常よりも簡易に登録が可能です。
本事業は、令和5年11月2日以降に基礎工事より後の工程の工事に着手するものを対象としますので、現時点で着工していない物件で、こどもエコすまい支援事業の受付が終了したため長期優良住宅認定かZEH認定を取得していない場合は、補助金事業が利用できますので認定取得をご検討ください。
申請対象と補助金額 | |
申請対象 | ①子育て世帯or若者夫婦世帯 |
補助金額 | ・長期優良住宅:100万円/戸 ・ZEH住宅:80万円 |
※補助金額に関して、以下の①かつ②に該当する区域に立地している住宅は原則半額となります。
①市街化調整区域
② 土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域に限る)
注文住宅の新築で子育てエコホーム支援事業の交付申請を行う際には、下記の書類が必要です。
①本補助金の利用について住宅取得者が同意する共同事業実施規約(指定の書式)
②工事請負契約書の写し
③建築基準法に基づく「確認済証」の写し
④建築士が発行する出来高確認書(指定の様式。工事写真を含む)
⑤住宅取得者の本人確認および家族構成を確認する書類(住民票(世帯票)の写し等)
⑥本事業の対象であることを証明する住宅証明書等の写し
下記の書類により、子育てエコホーム支援事業の申請対象であることを証明することが可能です。
①長期優良住宅建築等計画認定通知書
②低炭素建築物新築等計画認定通知書
③性能向上計画認定通知書
④BELS 評価書(ZEH マーク又は ZEH-M マークが表記されたもの)
⑤設計住宅性能評価書(断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6を満たすもの)
⑥建設住宅性能評価書(断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6を満たすもの)
⑦フラット35S適合証明書及び竣工現場検査申請書・適合証明申請書(すべての面)
⑧フラット35S設計検査に関する通知書及び設計検査申請書(すべての面)
下記、質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援の手続きの流れとなります。
引用:質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援(仮称)の概要【国土交通省】
(株)Joh Abroadの住宅申請サポートは相場の半額!
(株)Joh Aroadではベトナムの首都ハノイにCADセンターを設立し、長期優良住宅などの申請を日本の相場よりも安価に代行可能です。
「子育てエコホーム支援事業」の申請をするには、長期優良住宅かZEHの認定取得が必要ですので、人手不足により申請業務にまで手が回らず着工までの期間が延びたり、申請業務に時間を取られてメイン業務となる設計などの作業工数が足りなくなり、労働生産性が悪化する場合もあるかと思います。
そのような場合には、申請業務の外注をご検討いただけますと幸いです。
弊社のCADオペレーターは日本の大学で建設を学び、日本のゼネコンや住宅会社でエンジニアや現場監督として3年~5年間の実務経験があるメンバー達ですので、メールや打合せ時は日本語で問題なくやり取りが可能です。
また申請業務だけでなく、木造や鉄骨、RCの各種基本設計図面、各種実施設計図面、各種施工図、パースの作成などを相場より30%~50%は安い価格で代行可能です。
使用CADソフトですが、2D-CADはJW-CAD、AUTO-CAD。3D-CADはRevit、3dsMax、 ArchiCAD、SketchUpで作成しております。また必要とあらばフルBIMでの作成にも対応しており、BIM業務を担当するメンバーは大手ゼネコン会社様から直接依頼を受けており、実績も多数ございます。
下記、弊社の申請サポートの料金表になりますので、ご参考にしていただければ幸いです。
(株)Joh Abroadの申請サポート料金
項目 | 備考 | 作業内容 | 金額 | 納期 |
---|---|---|---|---|
設計性能評価サポート | 壁量計算 | ・壁量計算 ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 120,000円~ | 7営業日 |
構造計算2階 | ・構造計算(許容応力度計算) ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 175,000円~ | 12営業日 | |
構造計算3階 | 195,000円~ | 12営業日 | ||
申請代行のみ | 申請代行 | 50,000円~ | 5営業日 | |
長期優良住宅申請サポート | 壁量計算 | ・壁量計算 ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 120,000円~ | 7営業日 |
構造計算 2階 | ・構造計算(許容応力度計算) ・基礎伏図 / 基礎断面 ・外皮計算 ・一次エネルギー計算 ・申請代行 | 175,000円~ | 12営業日 | |
構造計算 3階 | 195,000円~ | 12営業日 | ||
申請代行のみ | 申請代行 | 45,000円~ | 5営業日 | |
低炭素住宅、BELS、ZEH各種申請サポート | ・外皮計算 ・一次エネルギー消費量計算 ・申請代行 | 58,000円~ | 5営業日 | |
申請代行 | 35,000円~ | 3営業日 | ||
外皮計算 | 外皮計算 | 15,000円~ | 3営業日 | |
一次エネルギー計算 | 一次エネルギー消費量計算 | 15,000円~ | 3営業日 | |
壁量計算 | 基礎伏図・基礎断面セット | 55,000円~ | 5営業日 | |
許容応力度計算・構造図 | 2階 | ・構造計算 ・構造図 | 120,000円~ | 10営業日 |
3階 | 150,000円~ | 10営業日 | ||
フラット35申請サポート | 2階 | 申請代行 | 10,000円~ | 3営業日 |
3階 | 15,000円~ | 3営業日 | ||
申請図面作成 | 2階 | ※間崩れ・北側斜線1.1倍、準防火1.2倍、事務所・店舗1.3倍 | 58,000円~ | 3営業日 |
申請図面作成 | 3階 | 75,000円~ | 4営業日 |
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