
2025年9月、経済産業省より「ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)」の新たな定義が発表されました。これまでよりも高い省エネ性能が求められるようになり、2027年からは新基準が本格的に適用されます。
本記事では、変更のポイントをわかりやすく解説しながら、これからのZEH設計に対応するための外注サービスについてもご紹介します。
2027年から始まる「新ZEH基準」とは?
ZEHとは、住宅の断熱性能を高め、省エネ機器で消費エネルギーを減らし、太陽光発電などでエネルギーを創り出すことで、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロに近づける家のことです。
これまでの基準では「断熱等級5」+「一次エネルギー消費量20%削減」でZEHとして認められていましたが、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、より高い性能が求められるようになります。
新しい定義では「GX(グリーントランスフォーメーション)ZEH」として、性能に応じた4段階のグレードが設定されました。
<新ZEH定義(案)>
参照:経済産業省。
新ZEH基準の3つのポイント
今回の見直しで特に大きく変わるのが次の3点です。
① 断熱等級6が必須に
外皮性能の強化が求められ、これまで以上に断熱設計の精度が必要になります。
高性能窓や断熱材の選定、施工精度の見直しがポイントです。
② 一次エネルギー消費量の削減率が20%→35%に
設計段階での省エネ計算がより重要になります。
給湯・照明・空調など、機器選定による削減効果を的確に見極めることがカギです。
③ 太陽光発電・蓄電池などの再エネ設備が必須に
これまで“推奨”だった設備が“必須”になります。
創エネによる自家消費が前提の設計が求められます。
これらの条件を満たす住宅を、国は性能ごとに「GX-ZEHシリーズ」として4段階に分類しています。
4つの「GX-ZEHシリーズ」をわかりやすく解説
<GX-ZEHシリーズの定義(戸建住宅)>
外皮性能 | 一次エネルギー消費量 | 再生可能エネルギー 基準一次エ消費量から | ||
UA値 | nAC値 | |||
GX ZEH+ |
等級6 |
省エネ |
基準一次エネルギー | 115%以上の 一次エネ消費量削減 |
GX ZEH | 100%以上115%未満の 一次エネ消費量削減 | |||
Nearly GX ZEH | 75%以上100%未満の 一次エネ消費量削減 | |||
GX ZEH Oriented | 導入不要 (導入検討の説明は必要) |
上の表をもとに、GX-ZEH住宅の4つのカテゴリーを見ていきましょう!
①GX-ZEH+(プラス)
最上位グレードにあたるのが「GX-ZEH+」です。
再生可能エネルギーを導入することで、一次エネルギー消費量から115%以上の削減を達成する住宅です。
つまり年間消費エネルギーを100%ゼロにするだけでなく、さらに15%分余るイメージですね。
断熱性能・省エネ設備・再エネ導入(PV+蓄電池)すべてが高水準で、まさに次世代のエネルギー自給型住宅です。
② GX-ZEH
GX-ZEHは、省エネと創エネのバランスが取れた標準的なZEHです。再生可能エネルギーの活用で一次エネルギー消費量を100%削減し、実質エネルギーゼロを実現。
コストや敷地条件の調整もしやすく、今後最も普及が進むモデルといえます。
③ Nearly GX-ZEH(ニアリー)
Nearly GX-ZEHは、再エネを導入しつつ75~100%未満の削減を達成する住宅。
設備条件や方位・屋根面積の関係で、完全なZEHまでは届かないが、「高水準の省エネ住宅」という位置づけです。
④ GX-ZEH Oriented(オリエンテッド)
GX-ZEH Orientedは、太陽光発電の設置が物理的に難しい地域や敷地向けの特例区分です。
再エネ設備を設置しない代わりに、高断熱・高効率設備で省エネ性能を大幅に高めたモデルです。
省エネ計算・省エネ適判 外注サービスでGX-ZEH対応をスムーズに
GX-ZEHの家づくりには、ZEH申請が欠かせません。
(株)Joh Abroad、はベトナム(ハノイ)・ネパールに自社CADセンターを設立し、国内相場と比べて30〜50%低価格な料金で、省エネ計算・省エネ適判の外注を代行しております。
また、省エネ業務に加え、BELS・ZEH申請などの支援も行っており、コストを抑えながらも安心してご利用いただける高品質なサービスを提供しています。
弊社には、日本のゼネコン出身で建設基準に精通した管理者が在籍しているため、海外拠点でも日本品質を維持した体制のもと、安心してご依頼いただけます。
「まずは準備を進めたい」「話だけでも聞きたい」という方は、ぜひお気軽に無料相談・お見積りをご依頼ください。
↓↓省エネ計算料金表はこちら↓
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、国は今後も住宅性能の基準を段階的に引き上げていくでしょう。
これからは、外注をうまく活用しながら、社内でも省エネ・構造の知識を高めていくことも重要になっていくのではないでしょうか。
Joh Abroad(ジョーアブロード)では、省エネ計算や構造計算の外注サポートに加え、住宅業界に特化した経営コンサルティング経験をもつ代表・福澤譲が、これらの知識を理解・活用できるようなアドバイスやサポートも行っています。
ご相談やご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。
*代表の経歴やこれまでの実績については、こちら(マイベストプロ大阪)からご覧いただけます*
~お問合せ~