住宅申請代行サポート

【2022年改定】長期優良住宅の新基準の概要とポイント~ZEH水準の断熱等級5と耐震等級3~

こんにちは!株式会社 Joh Abroad(ジョーアブロード)の南部です。

今回も長期優良住宅について気になるポイントを解説します。

住宅についての情報は毎年更新・変更され、「どれが最新?」と混乱してしまっていませんか?長期優良住宅では2022年10月に2点、基準が変更されています。

長期優良住宅だから申請できると思っていた補助金なども、実は「※新基準の長期優良住宅」という条件がついていたりして、「今うちが建築しようと思ってるのは申請できるの?」と不安な方もいるかもしれません。

今回は2022年10月の改定で変わったところ2点について重点的に解説します。

「新基準」の長期優良住宅でより安心・快適な住まいづくりに今回の記事をぜひご参考ください。  

 

新基準による変更点は2つ

2022年(令和4年)10月に改訂された長期優良住宅の新基準では2点、従来の基準から変更されました。

①耐震等級の引き上げ

②省エネルギー性能の基準引き上げ

耐震等級は最高レベルの耐震性に、省エネルギー性能はZEH住宅基準に、というのが大きな基準です。
ここからはより詳しくそれぞれの基準について解説します。  

 

変更点① 耐震等級の引き上げ

耐震等級は以下のように基準が引き上げられています。

改定前:耐震等級(倒壊等防止)等級2または等級3 
改定後:耐震等級(倒壊等防止)等級3 

耐震等級とは「品質確保の促進等に関する法律」で定められている地震への強さ・住宅の強度を等級に分類したものです。
建築基準法とは異なる性能表示で、最大が耐震等級3、現行の建築基準法のレベルが耐震等級1相当とされます。

詳しい基準については以下のように設定されています。

 

耐震等級1

数百年に一度起こる地震に対して倒壊や崩壊の危険がなく、数十年に一度起こる地震に対しても建物の損傷がない程度の耐震性を備えていることを指します。 上記でも述べたように、耐震等級1が現行法の建築基準法レベルのため、一般的な住宅は耐震等級1ということになります。

耐震等級2

耐震等級1で想定されている地震の1.25倍の強さの地震に対しても建物が倒壊・崩壊しない程度の耐震性を備えた基準です。 学校や病院の建築レベルが等級2に当てはまります。

耐震等級3

耐震等級1で想定されている地震の1.5倍の強さの地震に対して耐震性を備えた建物を指します。
この基準は消防署や警察署など防災拠点となる建物と同等の建築レベルにあたります。  

耐震等級1で想定されている「数百年に一度の地震」とは1995年に起きた「阪神淡路大震災」を指しています。
また2016年に起きた熊本地震では現行の建築基準法をクリアしている耐震等級1や、それ以上の基準となっている耐震基準2の建物でも損傷・倒壊が多く見られました。

こうした背景から現在の最高基準である耐震等級3が長期優良住宅の条件と変更されました。  

 

変更点② 省エネルギー性の基準変更

省エネルギー性についても2050年のカーボンニュートラル実現を目指してさらなる条件引き上げが行われました。

省エネルギー性については①断熱等性能等級 ②一次エネルギー消費量性能 の二つが引き上げられています。

 

断熱等性能等級の引き上げ

これまでの長期優良住宅には断熱等性能等級4で基準クリアとなっていました。

2022年の改定では断熱等性能等級が4から等級5へ引き上げとなりました。

断熱等性能等級とはUA値を用いて計算され、地域によって等級の基準値も変わります。
大阪府では一部の北部地域を除いて6地域に設定されていますが、6地域で必要となるUA値は0.87(等級4)から0.6(等級5)となります。
(※UA値は数値が小さくなればなるほど熱が出入りしにくく、断熱性能が高くなります。)

参考に、各等級は2023年現在、以下のように設定されています。(6地域の場合)

断熱等級UA値備考
断熱等級7 0.26HEAT 20 (G3)
断熱等級60.46HEAT 20 (G2)
 0.56HEAT 20 (G1)
断熱等級50.6ZEH基準 / 改定後長期優良住宅
断熱等級40.87平成28年改正省エネ基準
  平成11年 次世代省エネ基準
断熱等級3 平成4年 新省エネ基準
断熱等級2 昭和55年 旧省エネ基準
(断熱等級1) 無断熱

寒い地域になるほどUA値が低く設定されているので、建設予定の地域の地域区分をあらかじめ確認しておきましょう。
(参考:国土交通省HP

今後、断熱等級4が標準として義務付けになるなど(2025年開始予定)、国の省エネに対する動きが活発になっていることがよく分かります。

住宅会社によっては断熱等性能等級5をすでに標準装備として建築を進められているなど、住宅会社ごとの性能の違いが大きく見受けられます。
これから長期優良住宅を検討する方は過去の施工事例を参考に、施工経験のある住宅会社に絞るとよりスムーズになりそうです。

 

一次エネルギー消費量性能の基準設定

改正前の基準では一次エネルギー消費量性能については基準値が設定されていませんでした。
しかし上記でも述べたように、カーボンニュートラル実現へ向けてより高い省エネルギー性能が必要となってきていることから「一次エネルギー消費量性能」についても基準が定められました。

必要となる基準値:住宅性能表示の等級6

一次エネルギー消費量とは冷暖房や照明、給湯などで消費するエネルギー量で、一次エネルギー消費量等級6になるとこれまでの省エネ基準とされる等級4から-20%の削減が求められることになります。

国土交通省発表資料より引用)

 

省エネルギー性能で改定されている2点(断熱等性能等級・一次エネルギー消費量等級)はいずれもZEH基準と同等です。
改定前まではZEHの方が省エネルギー性能が高いとしておすすめされているところも多かったですが、改定後の長期優良住宅・低炭素住宅は省エネルギー性能についてZEHと変わりありません。

どの認定住宅にするかはメリットや今後のメンテナンス予定と相談して決めるといいかもしれません。  

 

変更点以外の基準をおさらい

長期優良住宅の基準は一戸建ての場合以下の7項目においてそれぞれ基準が定められています。

①劣化対策 ②耐震性
③維持管理・更新の容易性
④居住環境 ⑤住戸面積
⑥維持保全計画 ⑦災害配慮

このほかに集合住宅ではバリアフリー性や可変性も基準に含まれます。

その他長期優良住宅のメリットや基準について詳しくはコチラの記事を参照ください。

 

長期優良住宅の手続きは複雑?

長期優良住宅について知ると「補助金」や「次世代のスタンダード基準」といったワードが目立ち、長期優良住宅を本格的に検討する方もおられますよね。

しかし長期優良住宅を一消費者(住宅を購入する人)が個人的に申請するのはかなりハードルが高いことです。
契約を検討している住宅事業者に断られてしまった場合、そのまま諦めてしまったとなると住宅ローン控除の金額、長期的な目に見える安心の有無など住む人にとっては大きな違いがあります。

そんな場合でも、弊社の申請代行サポートを利用してもらえば住宅事業者に関わらず、長期優良住宅の申請をサポートさせてもらえます。

⇩ Joh Abroad(ジョーアブロード)の長期優良住宅サポートはコチラ

【料金表付き】長期優良住宅の申請代行費用の料金相場~構造計算含めて申請サポートするには?~

 

長期優良住宅が普及しにくいのはなぜ?

長期優良住宅が「目に見える安心」となるにもかかわらず、施行されて何十年も経った今でも新築住戸の4軒に1軒程度しか普及していないのはなぜでしょうか?

一つは日本全体として「カーボンニュートラル」の実現へ力を入れているため、大手の住宅メーカーがZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に注力してきていることが挙げられます。

ZEHは省エネルギーに特化した基準で、東京都では都を上げてZEHを普及させる動きがあるなど、今旬の住宅性能とも言えます。
すでに戸建住宅について調べている方は実際に住宅メーカーではZEH推しが多いことに気づくと思います。

⇩ ZEHについて詳しくはコチラ。 

【2023年最新】ZEHのメリット・デメリットを徹底解説|お得に住宅購入は本当?

 

そしてもう一つ、長期優良住宅が普及されにくい理由は「住宅会社が面倒くさい」ことが挙げられます。

長期優良住宅を申請するとなると、通常の工事だけでは必要ない申請書類や提出図書の作成をしなければなりません。
住宅会社に書類作成や製図の人員が確保できていれば、申請や審査がそれほど難しいものではありませんが、人手不足が叫ばれる昨今、住宅会社に長期優良住宅の申請手続きを行えるだけの余裕がないのです。

また申請~交付までに数ヶ月(2~3ヶ月程度)要することもあり、不随した補助金の申請などもするとなると、通常契約後に8ヶ月程度で引き渡しのペースが数ヶ月のタイムラグが生まれてしまいます。

着工前に設計・必要図書を全て用意した後、申請認定されるまで身動きがとれないのは実際住宅会社にとってはデメリットとも言えるでしょう。

このように人員確保や時間がかかることから住宅会社に直接的なメリットがあるとは言えず、エンドユーザーに住宅会社からおすすめすることがなく普及が進まない一因となっています。  

 

長期優良住宅の普及をサポート!

今回は長期優良住宅の基準について特に見直しされたところを詳しく解説してきました。
基準について知るだけでも、長期優良住宅にする実用的なメリットが感じられるのではないでしょうか。

Joh Abroadでは長期優良住宅のみならず、住宅性能の高い家づくりを応援しています。

実際に私も調べれば調べるほど、住宅性能の高い家を強くおすすめします! 

ZEH・低炭素住宅・長期優良住宅など認定住宅を検討しているが手続きが分からないという方はまずお問合せください。  

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