ベトナムで取得した国際免許は日本で使える?
国際免許とは外国で運転する際に必要になる運転免許のことであり、ベトナムで取得した国際免許は日本で使うことができません。同様に、日本で取得した国際免許もベトナムでは使用不可となります。
国際運転免許は、道路交通に関する条約に基づいていて、条約締結国の間で相互に有効という使用条件があるため、締結している道路交通に関する条約が異なるベトナムと日本は相互に国際免許の使用が無効となっています。ベトナムで運転するには、ベトナムで取得した運転免許か、ウィーン条約加盟国で取得した国際免許が必要となり、日本で運転するには、日本で取得した運転免許か、ジュネーブ条約加盟国で取得した国際免許が必要です。
日本は道路交通に関するジュネーブ条約のみの締結、ベトナムは道路交通に関するウィーン条約のみ締結というのが現状となります。
そのため、折角母国で頑張って取得したのにと思われるかもしれませんが、日本で自動車を運転したいというベトナムの方には、教習所卒業後に免許を取得していただく、若しくは免許を切替えていただくしかありません。
外国免許切替の危険性についてはこちらで解説しています。
運転免許の切り替え方法
下記の三つのテストに合格することで、ベトナム人は普通免許の切替えが可能となります。
適性検査
①視力テスト
(両眼で0.7以上、片眼で0.3以上)
②色彩識別能力テスト
(信号の色が識別出来る)
③聴力テスト
(必要と判断された場合のみ)
学科試験
日本の交通規則や道路標識等の一般常識問題が、〇×式で出題され、全10問中7問以上に正解することで合格となります。
実技試験
運転免許センター内の試験場にて2種類用意されているコースの内の1つを実際に走行し、合否判定を行います。試験内容としては、下記の通り仮免許試験とほぼ同様の内容です。
①乗車手順
②停車手順
③進路変更
④右折方法
⑤左折方法
⑥S字・クランク
⑦交差点
⑧停止方法
このように日本人からしてみれば実技試験以外は何回か受験すれば、何とか受かるのではないかと思うような試験内容となっていますが、ベトナムと日本では道路標識はもちろん、交通ルールにも異なる点が多くありますので、交通ルールの認識がベトナムに住んでいた頃のままだと様々な問題が発生してきます。
運転免許の切り替えは教習所での交通規則・実技の教習を受講せず、いきなりの試験になるため、受験者の試験合格への難易度はかなり高いのではないでしょうか。また、この程度の試験内容だと、ベトナムと日本の交通規則の違いをすべて把握できるとはあまり思えませんので、仮に試験に合格されたとしても、免許切り替え完了後、ベトナム人が路上で運転することを考えると「交通ルールの違いで事故を起こしてしまう」「クラクションの使用目的の違いで運転者同士でトラブルが起こる」などの問題が発生しないか些か不安が残ります。
教習所での運転免許取得
弊社では、ベトナムの方にはこちらの教習所に通い免許を取得する方法をおすすめしております。教習所に通い教習を受講してから運転免許を取得していただくことで、教習所に通う前に持っていた交通ルールに対する認識をベトナムの交通ルールから日本の交通ルールに正すことが出来ると考えているからです。
また、ベトナム人向けにベトナム語で運転免許の学科試験を受けることが出来る教習所もありますので、日本語での運転免許取得に不安を抱いているベトナムの方には是非とも活用していただきたいと思います。
ベトナム語で学科試験が受験出来る県
(参照:各県の警察)
2021年現在11月現在では、ベトナム語で学科試験を受験出来る県が全18県あります。今まではベトナム語対応の学科試験はまだまだ普及していませんでした。しかし、最近ベトナム語で学科試験を受験できる県が増えてきていますので、今後ますますベトナム語対応の学科試験が普及していくことで、ベトナムの方が気軽に運転免許を取得できる環境の実現が期待できそうです。
(株)Joh Abroadでは、建設・住宅業界のYouTube・Instagramによる集客支援(ホームページを検索結果の1ページ目に表示させる)やベトナム人人材(外国人技能実習生、特定技能、エンジニア)の紹介、ベトナム人の免許取得支援、ベトナムCADセンターでのCAD図面作成代行サービスを行っております。
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